消費税増税後の食費とキャッシュレス決済の利用状況を調査
「キャッシュレス・消費者還元事業」対象の飲食店利用経験者は開始後2カ月間で63.8%に 今後のキャッシュレス利用意向者は増税前からの利用者に比べ2割増

グルメ

2020年01月29日

株式会社リクルートライフスタイル

株式会社リクルートライフスタイル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:淺野 健)の外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」(https://www.hotpepper.jp/ggs/)は、消費税増税後の食費や、キャッシュレス決済の利用状況についてアンケートを実施しましたのでその結果を発表いたします。

<要約>

POINT1. 消費税増税以降に食費の出費が減った人が30.7%。「イートイン」など税率10%の飲食シーンが減少

・2019年10月の消費税増税以降に食費の出費が減った人が30.7%。20代男女などで高い割合。節約志向は女性が高いが、実際に食費が減っているのは同年代では男性。
・消費税増税以降の飲食費用は、「自炊したものを食べる」が増えた人が26.0%。一方、「小売店でイートインする」が減った人が27.9%。税率10%の飲食シーンが減少。

POINT2. 「キャッシュレス・消費者還元事業」対象飲食店の利用経験者はすでに63.8%。今後「キャッシュレス派」が約2割増加の可能性

・飲食店でのキャッシュレス決済を、増税前から利用していた人は56.4%。
・「キャッシュレス・消費者還元事業」対象の飲食店でのキャッシュレス決済利用経験者はすでに63.8%。30代などで高い利用率。利用経験者のうち、増税前にキャッシュレス決済を利用していなかった人は10.9%。
・今後、キャッシュレス決済を「利用するつもり」の人(以下、キャッシュレス派)は75.6%。増税前に比べて「キャッシュレス派」が約2割増加の可能性がある。

POINT3. 「キャッシュレス決済」利用の理由・感想、最多は「支払いが早く済む」52.1%

・キャッシュレス決済利用+ポイント還元の利用理由・利用の感想は、「支払いが早く済む」が52.1%で最多。「増税に対する心理的な負担が軽減される」も29.7%。

 

1. 消費税増税以降に食費の出費が減った人が30.7%。20代男女などで高い割合

2019年10月の消費税増税から2カ月間の食生活について、同年12月初旬に調査を行った。下図は節約意向の有無と実際に食費の出費が減ったかを組み合わせて集計したものだが、全体では、食費の出費が減ったという人が30.7%いた。食事の形態別では、外食の出費が減った人が37.6%、中食の出費が減った人が35.7%、内食(自炊)の出費が減った人が29.1%であった。性年代別で見ると、食費全体の出費が減ったのは20代男性で36.6%、20代女性で36.0%と、20代男女で出費を抑えていることがわかった。逆に最も出費が減っていない割合が高いのは60代女性で75.0%であった。増税以降、食費の節約を考えている人は3分の2以上いるが、特に女性が男性より多い傾向。しかし、実際の出費は、同年代で比較すると、わずかな差も含めて全年代で男性の方が女性より減っている人の割合が多かった。

■消費税増税以降の食費全体、外食、中食、内食の節約意向と実際の出費の状況(全体/単一回答)

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2. 消費税増税以降の食費、「自炊したものを食べる」が増えた人が26.0%

消費税増税以降の飲食シーンで増えた費用を聞いた。税率10%と8%の主な選択肢を10シーン用意したが、どれにも当てはまらない(どれも増えていない)人が64.3%と約3分の2であった。増えた費用がある人の中では「家で調理(自炊)したものを食べる」が26.0%と最多であった。次いで、「小売店で購入したものを持ち帰って食べる(中食)」が11.1%であった。性年代別で見ると、20代女性では「家で調理(自炊)したものを食べる」 が37.1%と多い他、「小売店で購入したものを持ち帰って食べる(中食) 」も16.7%、さらに「飲食店からテイクアウト、デリバリー(出前)する」も10.4%と他の性年代よりも割合が多く、税率8%の飲食を積極的に増やしていることがわかる 。

■消費税増税以降の飲食費用の変化/飲食費用で増えたもの(全体/複数回答)

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3. 消費税増税以降の食費、「小売店でのイートイン」費用が減った人が27.9%

消費税増税以降の飲食シーンで減った費用を聞いた。当てはまる選択肢がない(どれも減っていない)とする人が53.8%と過半数ではあるが、減った費用の最多は「小売店でイートイン(買ったものを店内で食べる)する」が27.9%であった。昨年の増税および軽減税率の適用において、税率の線引きで「イートイン」が10%側に入ったことは周知の事実だが、最も影響を受けた飲食シーンとなった。次いで、「飲食店の中で食事する」が24.4%、「飲食店の中で飲酒する」が22.5%など、やはり税率が10%に引き上げられたシーンで食費が減ったという人が多い結果となった。「イートイン」を最も減らしたのは20代女性で34.7%、30・40代女性は「飲食店の中で食事する」が減ったとする割合が他の性年代よりも高かった。

■消費税増税以降の飲食費用の変化/飲食費用で減ったもの(全体/複数回答)

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4. 飲食店でのキャッシュレス決済、消費税増税前から利用していた人は56.4%

2019年10月の消費税増税と同時に、期間限定で開始された「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)」の利用状況について調査を行った。飲食店の利用に限定した設問ではあるものの、増税前からキャッシュレス決済を「利用していた」人は56.4%と過半数であった。性年代別では、最多は30代男性で61.7%。次いで60代男性で60.7%、60代女性で59.9%と続く。逆に「利用していなかった」が最も多かったのは20代女性で51.5%。日本におけるキャッシュレス決済の手段として最も普及しているのがクレジットカードであるため、クレジットカードの普及率が低いと言われる若年層でやや少なくなったと考えられる。圏域別では、最も「利用していた」人が多かったのは東海圏で58.7%だった。

■消費税増税前の飲食店でのキャッシュレス決済利用有無(全体/単一回答)

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5. 消費税増税後、対象店のキャッシュレス決済&ポイント還元利用経験者はすでに63.8%

消費税増税後に「キャッシュレス・消費者還元事業」対象の飲食店で実際にキャッシュレス決済を行い、ポイントの還元を受けた(今後還元を受ける予定も含む)経験の有無を聞いた。飲食店で「キャッシュレス決済を利用し、ポイント還元を受けた(受ける予定)」の人は63.8%と約3分の2に迫る勢いであった。このうち増税前に飲食店でのキャッシュレス決済を利用していなかったものの、今回「ポイント還元を受けた(受ける予定)」人が10.9%。性年代別では、男女とも全年代の中で30代の経験率が高く、30代男性では68.2%、30代女性では64.7%であった。また、同じ年代で男女を比較すると、どの年代でも男性の方が女性よりも経験率が高かった。圏域別では、前ページで増税前のキャッシュレス利用率が高かった東海圏が66.4%と、3圏域の中で最もポイント還元(今後還元を受ける予定も含む)の経験率が高かった。

■消費税増税後飲食店でのキャッシュレス決済とポイント還元経験の有無(全体/単一回答)

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6. 「キャッシュレス・消費者還元事業」を機に「キャッシュレス派」が約2割増加か?

下図は、増税前の飲食店でのキャッシュレス決済の利用状況と、今後の飲食店でのキャッシュレス決済の利用意向を組み合わせて集計したもの。増税前に飲食店でキャッシュレス決済を利用していた人は56.4%だったが、今後飲食店でキャッシュレス決済を「利用するつもり」と答えた「キャッシュレス派」は75.6%であった。今回の制度の影響等で「キャッシュレス派」は約2割増える可能性がありそうだ。

■消費税増税前の飲食店でのキャッシュレス決済利用状況と今後の利用意向(全体/単一回答)

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7. キャッシュレス決済利用+ポイント還元の理由・感想、最多は「支払いが早く済む」

今回の「キャッシュレス・消費者還元事業」の利用経験者に、制度を利用した理由や利用の感想を聞いた。全体で最多だった選択肢は「支払いが早く済む」で52.1%。他を引き離してトップとなっており、キャッシュレスのメリットを「時短」と捉えている人が多いようだ。2番目に多かった選択肢は「増税に対する心理的な負担が軽減される」で29.7%。「現金で支払うことが損をしている気持ちになる」(26.2%)、「ポイント還元された金額がわからない」(23.4%)、「ポイント還元があるお店が少ない」(23.0%)などの選択肢も一定の人に選ばれた。性年代別には、「財布(お金)を持たなくてよい」が20代男女や50・60代男性で選ぶ人が多かったが、40~60代女性では逆に少なかった。また、20・30代女性は「キャッシュレス決済を使いすぎてしまう、どの程度使ったのかわからない」という回答が他の性年代より多かった。

■消費税増税以降、飲食店での外食で、キャッシュレス決済でポイント還元を利用した理由や利用した感想(利用経験者/複数回答)

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